執筆者:ウェイン・アレキサンダー
日本企業、特に電機会社は、毎年、米国特許商標局から特許を受ける企業の上位に名を連ねている。これらの特許の出願と維持のコストは高額であるが、ほとんどの場合、その価値と効用は明らかではない。これらの特許は、積極的に利用しない限り、その価値は限定的である。日本企業は、まるで野球カードを収集するかのように、特許を取得し続けているようにもみえる。本稿では、日本企業がより効果的に特許を利用し、その価値を引き出す方法を提案する。
米国特許商標局(USPTO)から2010年に交付された特許は、21万9614件。前年と比べて31%増えた。大多数は大企業により取得されており、大企業が厳しい経済状況にもかかわらず、ここ数年にわたって記録的なペースで特許の出願を続けているということを意味する。さらに、この傾向は、世界経済が回復していけば、さらに続くものと予想され、大企業間での特許の出願・取得競争は続いている。
最も競争に励んでいるのは、消費者向け電機会社だ。キヤノン、パナソニック、東芝、ソニーは、2010年、USPTOから特許を受けた企業トップ10に名を連ねている。
また、韓国企業のサムソンやLGもトップ10入りした。LGは特に積極的で、前年比40%増の2010年に1490件の特許の交付を受けている。2010年にLGの姉妹会社であるLGディスプレィに交付された特許738件も考慮に入れれば、LGはソニーを超え、東芝と肩を並べることになる。(※カット対象)
その他の日本の電機企業も追随している。日立1460件、セイコー・エプソン1443件、富士通1296件、フジフイルム1041件、シャープ818件、三菱電機700件、フジ・ゼロックス574件、三洋電機504件である。
2010年には、NECとアップル、Qualcommが躍進した。NECは前年比74%増の680件、アップルは前年比94%の563件、Qualcommは前年比84%増の657件である。
日本企業は、特許の出願と特許のポートフォリオの維持のために毎年数百万米ドルを費やしている。その費用として、米国の法律事務所は一般的には単純な装置のクレーム特許の出願には5000米ドル、より複雑な技術を要するものには15,000米ドル程度までの見積もりをする。外国での出願は、1国1特許あたり10,000米ドルである。特許が交付された後、USPTOの特許維持費は20年の特許期間中増加していく(※大企業では、1特許あたり2995米ドルから5790米ドルくらい)。
特許を出願し交付を受けるのに毎年かなりの大金を費やしている以上、日本企業は保有する特許に価値があることを少なくとも、知っていてほしい。
特許は無効主張をされたときにうまく守りきれるものでなければならず、また、特許を受けた技術が侵害された場合には、それを理解し立証できるようにしておく必要がある。
数多くの特許の交付を受けていることや、高い出願料や維持費が、特許に価値があると示すものではない。
ところが、特許の価値や質の基準を策定することは困難であり、その価値や質を見積もることは不可能ではないにしても難しい。
質の高い特許とは、特許権者の市場のシェアを守るか、または、高いロイヤルティ収入をもたらすものであるべきだ。しかし、特許侵害の和解やライセンスに関することが公にされることは少ないことから、特許の質を観察し、または測定することは困難である。
特許侵害訴訟の公判を経て、有効で侵害されていると判断された特許は価値が高いと考えることができるかもしれない。
その一方で、USPTOは、適切な質のコントロールをすることなく特許を発行しているとの批判をされることがよくある。多数の評論家が、USPTOは特許審査時間を短縮しようとすることで特許の質を下げているとコメントしている。フォレスト・ガンプならこう言うかもしれない。「特許は箱に入ったチョコレートのようなものさ。取得するまでどんな特許かわからない。」
もう一つの不確定要素は、特許が使用されるかどうかわからないことである。
毎年交付される特許の大部分は、どの特許が実際に実用化されるか(特許によりカバーされる技術が使われるか)、また、特許権侵害からの防御に使用されたり、ロイヤルティ収入を得るために利用されるか、誰もわかっていない。経験上いえることは、交付された特許のごく一部のみが利用されているということである。
それを統計的に言うことは困難だが、よく知られた成功している数千の特許ポートフォリオを抱えるライセンシング会社でさえ、実際にロイヤルティ収入を生んでいるのは、そのポートフォリオのうちのわずか3%から5%の特許なのだ。
多くの特許はその価値に疑問があり、また、滅多に使われないものだとすると、なぜ日本企業は毎年数百万米ドルも使って数百件もの特許を取得しているのであろうか。
特許は企業が研究開発に費やした時間と金銭に対する対価であるという古くからの考え方がある。
特許による独占は、発明者に一定の期間、新しいアイディアの利益をもたらす。特許制度がなければ、企業は研究開発に投資をするインセンティブがないと言いたいのだ。新発明が特許を受ければ、企業の製品やサービスはよりよく、より安いものになり、その企業が競合他社に対して優位に立つことになる。また、特許は企業の収益を潤すだけでなく、消費者の生活を良いものにし、新製品、新しい製造過程、新しいサービスの革新を促進することで社会全体にも貢献しているのである。
2011年3月の連邦取引委員会の「進化するIP市場:特許の公示機能と救済措置の競争との協調」と題する報告書はこの考えに同調している。
特許についてのより現代的な考え方は、単にその特許がカバーする技術を20年感独占すること以上に、企業の資産として価値があるものだというものだ。技術のデジタル化は特許の役割を変える働きをし、結果的に、企業における特許の価値をも変えてきている。現代のデジタル化社会においては、産業の標準化は製品開発と産業発展に不可欠である。今では、産業の標準を創りあげ支えるために、企業はその「基礎特許」を共同で持ち寄っていることが多い。企業が標準的技術を実用化するためのロイヤルティの支払いを避け、又は、減額できるかどうかは、その「基礎特許」の貢献度にかかっている。また、企業は、クロスライセンスによって競合他社と友好的関係を維持することにも特許を使用している。特許が資産であることの強力な証拠は、製造活動をせず、特許を手に入れて使用することで成長してきた企業の存在である。特許が最も高額の落札者に売られる特許オークションも今では珍しくない。特許を企業の資産としてみることは、特許の出願・取得競争の説明を容易にする。とりわけ資産価値や使用可能性が明らかでないときは、(数が増えれば)良い特許がある可能性も高くなるのであるから、特許は多いほうがよい。
問題は、日本企業にとって、特許は高価なトレーディング・カードと化しているということである。野球などのトレーディング・カード収集家は、主に、収集することに興奮し、カードを集める。収集家がそれに走る理由は、他者も集めているから、自分はもっと集めなければというものだ。収集家は、時間が経てばカードの価値が上がるのではと期待して、並々ならぬ努力をすることがある。同様に、特許の価値は通常はその交付の 時点では不明であるが、特許権者はその特許が後に価値のあるものになることに大きな期待を寄せている。他者よりコレクションを多く持つことは、優越感の源となる。企業もまた、その特許ポートフォリオのサイズを膨らませている。トレーディング・カードのコレクションの中には、価値のあるモノもあれば、大して価値のないモノ、価値がわからないモノもある。大抵の特許ポートフォリオも似たようなものだ。結局、カードを集めるのも、特許を集めるのも、彼らは、より多くを収集して保有することに価値を見出しているのだ。
日本企業は、トレーディング・カードのように特許を集めるべきではない。言うまでもないが、特許は資産として企業を支えるべきものである。企業の中核的な目的は、利益を上げることである。したがって、特許も、何らかの方法で、企業の利益を上げる努力を支えるべきだ。特許が企業のビジネスを助けるものではないのなら、トレーディング・カードと何ら変わりがない。
戦略的な特許のドラフティング
特許は、ドラフティングの当初の段階でどのように企業に貢献するのだろうか。特許明細書の記載は、特許がどのように使用されるのかに影響するため、使用目的を念頭にドラフトする必要がある。2つ以上の目的もあり得るだろう。企業が明確な特許の方針と戦略、「特許綱領」を有していれば、 特許のドラフティングはそれにより支えられ、導かれるであろう。
製品の差別化の保護
特許は、さまざまな形で企業を支援することができる。伝統的な方法としては、 製品の差別化による保護である。発明が製品をより効率的に、より機能的に、より使いやすく、より安価にする場合、特許は、競合他社がその企業の有利な点を模倣できないようにし、企業の製品がその企業特有の優れたものであり続けることを保証する。これは、技術の発展段階の初期では特にあてはまるところであり、その場合は、特許の価値は非常に高い。しかし、同程度か、またはより良質の競合品との競争は、とりわけ急速に進化した技術によるこのデジタル時代にあっては、特許権者が市場から享受する利益を限定することになる。ほとんどの場合、製品の差別化を守る特許の価値は、時間と共に減少していく。
侵害の抑止
企業が特許を保有しているという事実があれば、企業が何ら行動を起こさなかったとしても、特許は価値のあるものとなる。競合企業は、特許権者が独占権を持つことを知り、自発的に特許技術の使用を避けるので、特許により特許権侵害を抑止することができるからだ。特許番号を製品にマーキングすることは、第三者に特許権者の権利を知らせ、抑止的効果を促進する。また、企業が侵害者に対して積極的に特許権を行使するという評判があれば、潜在的な侵害者は侵害を差し控えるかもしれない。しかし、このように受動的に抑止することは、現代の経済競争環境においては、実務的な又は現実的な戦略ではない。他社が特許技術を尊重してくれることに受身の姿勢で頼るのは、考えが甘い。
特許権侵害の反訴及びクロスライセンス
日本の会社は、一般的に、第三者による特許権侵害の主張に対して防御するために特許を用いており、請求者が同一の産業に属する場合には特にそのように使用される。特許権侵害の反訴は、和解交渉に影響を及ぼす。あるいは実施料を回収して最終的に請求者によって主張されている損害を相殺するために用いられる。また、特許は、ライセンスコストの発生を防止し、または、減少させるために、クロスライセンスされることもある。この手法は、請求者が被請求会社の特許の対象となっている製品を製造又は販売しているときにだけ用いることができるが、非製造会社には用いることができない。
再審査の防御的利用
USPTOの再審査手続は、非実施の事業者を含め、他社による特許権侵害の主張に対して防御するために利用することができる。一般的に、再審査において特許無効を立証するために使用される特許は、先行技術調査に特化した調査会社によって見出される。しかし、日本企業は、再審査を請求するために利用できる自社特許を保有していることがよくある。また、日本企業は日本の技術について多くの専門知識を有しており、請求者よりも考え得る日本の先行技術を入手する機会を有している。
デジタル音楽共有サービスを提供し、Best Buyの完全子会社であるNapsterは、ペンシルバニア西地区においてSightSound Technologiesによって提起された特許権侵害に基づく請求に対して防御するために、うまく再審査手続を利用した。SightSoundは、Napsterが、インターネット利用者向けの有料音声動画通信を対象としているとされる三つの特許を侵害していると主張していた。Napsterは、訴訟対象の特許の再審査を請求し、三つの特許に関して主張されているすべてのクレームを無効にするようにUSPTOを説得した。Napsterは、また、特許が再審査されている間の訴訟手続を停止させ、再審理の結果が出るまでの間は仮差止命令の申立てを行わないようにさせることができた。
特許の積極的活用
日本企業は、少なからぬ自社特許のコレクションをより積極的に活用するべきである。どういうわけか、特許の積極的活用は、一般的な日本企業の思考にはないように思われる。日本企業は、特許権侵害の主張に対して防御するために自社特許を利用することには抵抗はないものの、積極的になることについては抵抗を感じているように思われる。一方で、欧州や韓国の企業は、昨今、積極的に自社特許を活用するようになってきた。
前述のとおり、Appleは、iPhone市場を保護するために遂行中の積極プログラムの一環として、昨年563件の特許を取得。前年比94%増だ。同社はまた、Nokia、HTC及びMotorolaに対して、ITC及び地方裁判所に特許権侵害訴訟を提起した。HTCとMotorolaはアンドロイド・オペレーティング・システムを搭載したスマートフォンの最大の製造業者であるため、HTC及びMotorolaに対する訴訟は、Googleのアンドロイドへの攻撃であった。Appleの積極的な特許プログラムは、iPhoneのビジネスに限ったものではない。
LGEの取得特許は、2010年、前年比40%増の1490件と、非常に積極的になってきている。ここ数年、同社は、テレビ関連の特許のライセンス供与を積極的に行ってきた。また、同社はライセンス供与の努力を補助するため、テレビの競争業者であるFunai、VizioおよびWestinghouseに対して、特許権侵害訴訟を提起。さらに最近、Sonyに対して、幅広い製品にわたる特許権侵害訴訟を提起した。
ITCの排除命令
Seiko Epsonが、ITCから一般排除命令を得て、米国において縮小していたインク・カートリッジビジネスを救ったことは、特許の積極的活用の好例である。一般排除命令は、Seiko Epsonが、主に中国及び台湾の企業である最大手の24社のアフターマーケットのインクカートリッジの製造業者及び流通業者に対する訴状を提出したことによるものである。ITCの裁判官は、対象とされる750のカートリッジすべてが、Seiko Epsonの11の特許を一つ以上侵害していると認定した。裁判官は、侵害品のカートリッジの輸入を禁止する一般排除命令と、被告会社及び同社の流通業者に対して侵害品のカートリッジの販売をすべて禁止する停止命令を出した。Seiko Epsonは、同社の特許によって同社の市場を保護することに成功したのである。
連邦裁判所による差止命令
差止命令を得るためにも特許を使用できる。
Freedom Wirelessのプリペイド無線サービス業者数社に対する訴訟でもそうだったように、差止命令を得るために使用できる特許は一つだけである。2005年10月、Freedom Wirelessは、一つの特許(米国特許番号5,722,067)を使用し、マサチューセッツ地区連邦地方裁判所において、Boston Communications Group (BCG)に対する差止命令を得た。BCGは、前払い式の無線サービスの無線通信事業者に対する提供を禁じられ、ビジネスの70%が停止された。また、連邦地方裁判所の裁判官は、Freedom Wirelessによって提起された特許権侵害訴訟におけるBCGの1億2800万ドルの支払義務を認める判決に加え、利息及びそのほかの費用として合計2010万ドルの支払義務を認めた。
これは、その当時のマサチューセッツにおける最高額の判決だった。15週間のトライアル後、陪審は、無線通信事業者が同社の顧客に提供する前払い式のサービスを提供するかたちで、BCGがFreedom Wirelessの特許技術を利用していると認定した。
実施料収入
ライセンスによって実施料収入を得ることは、もう一つの特許の積極的活用方法だ。
大きな成功を収めたUnova, Inc(現名称はIntermec, Inc)の特許ライセンス供与プログラムはその好例である。
アメリカ合衆国ワシントン州エバレットに本社を置くUnovaは、おそらく、世界でもっとも幅広く使用されているバーコード記号システムの発明者として、そして、無線ICタグ技術によって、広く知られている。
Unovaは、また、「スマートバッテリー」管理技術に関連する特許を保有している。「スマートバッテリー」管理技術が実施料収入を得る機会であると認識し、Unovaは、いくつかのノートブックコンピューター製造業者に対して特許権侵害を主張した。Unovaが2002年にカリフォルニア中央地区連邦地方裁判所に訴訟を提起するまでは、10社のコンピューター製造業者は、ライセンスを受けることに合意しなかった。しかし、Hewlett-Packardは、同社が新たに合併したCompaqが、Unovaとの間の技術に関する紛争で1年前に和解していると主張し、ライセンスを受けることを拒絶した。最初に地方裁判所で不利な判決を受けたあと、Unovaは連邦巡回区控訴裁判所に控訴し、そこでは、Hewlett-Packardに有利な原判決が全員一致で破棄され、その代わりにUnovaに有利なサマリージャッジメントが下された。その後、事件はトライアル前のわずか数日前に2300万ドルで和解され、Hewlett-PackardはUnovaの保有する特許のライセンスに対して支払った。これらの特許のライセンス以降、Unovaは、現在まで、約2億5000万ドルの実施料収入を受領している。
再審査の積極的活用
その企業の要となる自社特許の弱点を修正するために、企業は、USPTOに再審査を請求することができる。この手続は、ライセンス供与又は訴訟の際に特許権を行使するたための準備として有益である。特許は、特許無効の攻撃を受けやすいクレームを削除又は制限したり、特許の対象技術を増やすためにクレームを拡大又は補強したりすることによって強化することができる。
積極的な特許取得を支援するための正しい米国法律事務所の選択
■円滑なコミュニケーションを図れる
特許権侵害訴訟に特化した法律事務所を含め、日本企業が自社の特許を積極的に活用する手助けをするのに十分適しているわけではない。企業に適しており、かつ的確な積極的特許プログラムを構築し、実施するために、法律事務所は、企業の経営目標及び指針を深く理解していなければならない。法律事務所の弁護士は、企業の独自の特許及び経営目標に合わせて積極的特許プログラムを構築しなければならない。日本企業と米国の法律事務所間の、簡易、頻繁、かつ、効果的なやり取りが重要になる。企業内の異なる部署及び異なるレベルの従業員と協議するためには米国の法律事務所に在籍する日本語を話せる弁護士を選ぶことが好ましい。
■ビジネス訴訟に特化しているだけでは不足
また、選ぶべき法律事務所は、ビジネス訴訟に特化し、さらにビジネスと訴訟の両方に経験を有する弁護士を有していなければならない。もちろん、特許権侵害訴訟及び和解において豊富な成功実績も重要だ。しかし、特許法または、特許権侵害訴訟のみに特化した弁護士は、必ずしもビジネスの経験があるわけではなく、優れたビジネスセンスをあるわけではない。必要とされるのは、日本のビジネス実務に精通し、特許の収益化及び訴訟の経験を有する弁護士である。
■技術的能力を有する弁護士を有している
企業の特許のポートフォリオを検討するために必要なデューディリジェンスを実施し、企業の積極プログラムに適した特許を選択するために、企業の技術に関連する技術的能力を有する特許弁護士を有している法律事務所を選びたい。企業は、しばしば積極プログラムに適した特許を特定することが難しいことに気づく一方で、無条件で自社の特許に愛着をもっている。また、その一方で、会社は、自社の特許を過小評価している。外部の者としての法律事務所の役割は、会社の特許ポートフォリオについての偏見のない実践的な評価を提供し、法的又は特許権侵害に関する問題を検討することである。
■多岐にわたる報酬体系を確立している。
積極的特許プログラムについて日本企業を代理するために、一部の米国の法律事務所は、標準的な時間制の弁護士報酬請求の代わりに、代替的な報酬体系を用意している。特許権侵害訴訟において成功を収めた原告は、損害賠償請求を認める判決を得ることが予想されるため、一部の米国の法律事務所は、時間制の弁護士報酬の変わりに、損害賠償金の一部を受領することに前向きである。同じような考え方は、法律事務所が実施料収入の一部を受領するというかたちで、交渉が成立したライセンス供与にも適用することができる。取り分は、通常、事案ごとに決定され、会社と法律事務所との間の交渉の対象となる。これらの代替的な報酬体系は、法律事務所が自らの仕事の成功に投資することになるため、日本企業にとって魅力的である。
日本企業が米国特許を申請し取得するペースを鈍らせるようになると考える理由はない。特許の量の観点からすれば、日本企業は非常に素晴らしいものがあるが、現段階で、これらの特許から生み出された価値はごく限られている。日本企業は、総じて抑止力や反訴として、受動的かつ防御的に特許を利用している。
日本企業は、特許を申請し維持するために毎年費やす何百万ドルを正当化するためにも、特許からより多くの価値を引き出すために、特許をより積極的に活用すべきだ。日本企業は、収益を上げるという会社の基幹目標を後押しするために特許を活用しなければならない。特許は、企業の市場シェアを守り、収益を保護し、実施料収入を生み出すために積極的に活用されなければならない。適切な能力を有する米国の法律事務所は、日本会社が、積極的特許プログラムを構築し、実施するためを手助けできる。もし、日本企業が特許をより良く、かつ、より積極的に活用しなければ、特許はトレーディング・カードと同じである。












