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米国連邦最高裁判所2024–2025年期における、企業社会にとって注目すべき判決の検討
(26/05/15)
2025年7月に終了した2024年10月期において、米国連邦最高裁判所は、企業社会に関連するいくつかの重要な判決を下した。過去数年間に亘って見られた親企業的な流れが引き継がれ、主要な判決の大半は、企業にとって好意的、少なくとも中立的な影響をもたらすものと見込まれている。この傾向は特に行政法の分野において顕著であり、連邦最高裁判所は原告適格の要件を緩和し、環境許認可手続の簡素化に資する判断を示した。しかし一方で、すべての結果が企業寄りであったわけではないという点には注意する必要がある。
例えば連邦最高裁判所は、全国的差止命令を否定し、さらに民事RICO責任の範囲を拡大したが、これら二つの判断は企業に不利益をもたらし得るものと考えられる。
Trump v. CASA, Inc.
Trump v. CASA, Inc.において、連邦最高裁判所は、下級裁判所がその固有の衡平権限に基づき、行政または立法政策を全国的に差し止める権限を有するか否かを検討した。こうした全国的差止命令はますます一般化しており、ほぼすべての主要な大統領の施策が、即座に連邦地方裁判所によって凍結される状況に至っていた。しかしCASA事件において、連邦最高裁判所はこの慣行に終止符を打った。
Seven County Infrastructure Coalition v. Eagle County
Seven County Infrastructure Coalition v. Eagle Countyにおいて、連邦最高裁判所は、直前の開廷期における画期的判決であるLoper Bright(Chevronを覆し、行政機関が所管法令の曖昧さを解釈する際に裁判所がこれを尊重する慣行を廃した判決)を前提として、連邦の行政行為を検討した。もっとも、連邦最高裁判所はその一方でLoper Brightにおいて、議会が場合によっては行政機関に裁量を委任することが可能であり、そのような委任が存在する場合には裁判所はこれを尊重すべきであることも認めている。Seven County事件は、まさにそのような事案である。なお、本件は、ユタ州におけるパイプライン建設計画に端を発している事案である。
Diamond Alternative Energy LLC v. EPA
別の行政法事件である Diamond Alternative Energy LLC v. Environmental Protection Agency において、連邦最高裁判所は、規制の影響を間接的にしか受けない企業であっても、過重な規制に対する司法的救済を求めやすくした。従来、規制の影響が間接的にしか及ばない企業は、憲法第3条上の原告適格(すなわち、規制に起因する具体的損害が存在し、それが裁判所によって救済可能であること)の立証に困難を抱えていたが、もはやそうした制約はなくなった。
Medical Marijuana, Inc. v. Horn
Medical Marijuana, Inc. v. Hornにおいて、連邦最高裁判所は連邦RICO法の適用範囲を拡大した。同事件において連邦最高裁判所は、人的傷害に由来する営業上または財産上の損失が、付随する3倍損害賠償責任を含め、RICO責任を生じさせ得るか否かについて、連邦巡回区裁判所間の見解の分裂を解消した。連邦最高裁判所は残念ながら、これを肯定した。すなわち、人的傷害に起因する営業上または財産上の損害は、RICO法の適用対象となり得るということである。
→本文は英語で提供しています。また、今後さらなる動きがあれば、引き続き情報を提供します。
A Review of Selected Decisions of Interest to the Business Community from the U.S. Supreme Court’s 2024-2025 Term
クイン・エマニュエル・アークハート・サリバン
外国法共同事業法律事務所
東京オフィス代表 ライアン・ゴールドスティン
この件につきましてのお問い合わせ先
マーケティング・ディレクター 外川智恵(とがわちえ)
chietogawa@quinnemanuel.com




