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AI仲裁人:AAA はどのように紛争解決を再構築しているのか
(26/06/26)
AI仲裁人とは何か。
米国仲裁協会(AAA)は最近、「AI仲裁人」を導入した。これは、迅速で費用対効果が高く、信頼できる紛争解決ツールとして紹介されている。革新的な技術を用いて、AI仲裁人は過去の判断と標準化されたルールブックを新たな事案の事実に適用し、その結果を生成し、その後、生身の仲裁人がその理由付けと正確性を確認するという仕組のものである。現在は、当事者2名による書面審理のみの建設紛争にのみ利用可能であるが、2026年後半には他の類型のケースにもその適用が拡大される見込みである。しかし 2026年3月時点では、未だに最初の仲裁判断は出されていない、これは、当事者双方が事前に合意するか、紛争発生後に相互に同意する必要があるためである。
AAAは、このツールが従来の書面審理のみの仲裁と比べて大幅な時間・費用削減を実現すると主張している。そして、時間の削減は20〜25%、費用削減は35〜45%に及ぶとしている。効率性に加えて、AAAはこのツールが、「仲裁における最も重要な目的、すなわち公正さと手続」に資するだろうという点を強調する。過去の判断から導かれた法的推論を新たな事実紛争に適用することで、AI仲裁人は分析的で、ほとんど数学的ともいえるアプローチを取り、結果に一定の予測可能性と一貫性をもたらすというのである。
しかし、予測可能性はその代償に見合うのだろうか。この点については多くの専門家は懐疑的であり、仲裁とは単に法を事実に当てはめる作業以上のものであると主張している。証拠の関連性を評価し、証人の信用性を判断し、真に公正な結論に到達するには、人間のみが行い得る判断が必要であり、それを容易にプログラム化することはできない。したがって、AAAがAI仲裁人の利用を書面審理以外の紛争へ拡大しようとする中で、このような緊張関係には慎重に向き合う必要があろう。
→本文は英語で提供しています。
The AI Arbitrator: How the AAA Is Reshaping Dispute Resolution
クイン・エマニュエル・アークハート・サリバン
外国法共同事業法律事務所
東京オフィス代表 ライアン・ゴールドスティン
この件につきましてのお問い合わせ先
マーケティング・ディレクター 外川智恵(とがわちえ)
chietogawa@quinnemanuel.com




