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Matière SAS 対 ABM Precast Solutions Ltd:商事契約における明示的な誠実義務の解釈と執行に関する英国裁判所の判断
(26/01/23)
2025年6月、Alexander Nissen KC(高等法院の代行判事として審理を担当)は、商事契約における明示的な誠実義務に関する重要な判断を英国テクノロジー・建設裁判所において示した。この判断は、Matière SAS(フランスの土木構造物の設計・製造・施工会社)が、英国のプレキャスト鉄筋コンクリート製品の専門企業 ABM Precast Solutions Ltd と共同で英国 HS2「グリーントンネル・プロジェクト」に入札するために締結した複数の契約において、明示的な誠実義務に違反したかどうかを検討したものである。
要約すると、裁判所は Matière が明示的な誠実義務に違反したと判断した。また、ABM が下請契約を獲得する現実的かつ相当な可能性はあったものの、その可能性は時間とともに低下していたことも認めた。しかし裁判所は、これらの違反が ABM の損失を生じさせたわけではなく、プロジェクトの入札はそもそも却下されていたであろうと判断した。
この判断は、明示的な誠実義務の解釈と執行に関する有用な先例と言うことができ、落ち度の無い当事者が損害賠償を得るためには、誠実義務違反の存在だけでなく、その違反が実際に主張される損失を引き起こしたことを立証する必要があることを改めて示すものである。
→本文は英語で提供しています。
Matiere SAS v. ABM Precast Solutions Ltd: A Reminder How English Courts Interpret and Enforce Express Obligations of Good Faith in Commercial Contracts
クイン・エマニュエル・アークハート・サリバン
外国法共同事業法律事務所
東京オフィス代表 ライアン・ゴールドスティン
この件につきましてのお問い合わせ先
マーケティング・ディレクター 外川智恵(とがわちえ)
chietogawa@quinnemanuel.com




