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2025年における英国仲裁法および中国仲裁法の改正
(26/03/13)
昨年、英国と中国において仲裁関連法の重要な改正が行われた。英国仲裁法については、1996年の制定以来、初めて改正が行われた。中国もまた、1994年に制定された仲裁法について大幅な改正を実施した。
2025年8月1日、新英国仲裁法2025(“AA 2025”)が施行され、既存の1996年英国仲裁法(“AA 1996”)が改正された。2025年の改正は既存の法制度を置き換えるものではなく、仲裁合意に適用される準拠法、仲裁人の権限、管轄に関する争い、仲裁人の開示義務について、法的明確性と指針を提供するものである。
以下に主要な改正点をいくつか示す。
AA 2025は、新たに第6A条を導入し、仲裁合意に適用される準拠法をどのように決定するかを規定している。第6A条(1)は、仲裁合意に適用される法律として「(a)当事者が仲裁合意に適用されると明示的に合意した法律、または(b)そのような合意がない場合には、当該仲裁の仲裁地の法律」と規定している。言い換えれば、当事者が明示的に別段の合意をしない限り、仲裁合意の準拠法は仲裁地の法律となる。この改正は、「仲裁合意が組み込まれている契約における契約の準拠法についての当事者間の合意は、その法律が仲裁合意にも適用されるという明示的合意を構成しない」ことを明確に規定するものでもある。これにより、従来広く議論されてきたコモンローの原則に代わり、明確で分かりやすいデフォルトルールが提示されたことになる。仲裁条項を起案する際、当事者が仲裁合意の準拠法を明示的に選ばない場合には、仲裁地として仲裁に好意的な法域を選ぶことを検討すべきである。
中国もまた、2025年9月に中国仲裁法の改正を可決しており、この改正は2026年3月1日に施行される予定である。新たに改正された中国仲裁法は、中国における仲裁を初めて全国的に規律した1994年仲裁法を大幅に更新するものである。今回の改正は、中国を望ましく、利用しやすい仲裁地として位置づけるために、中国の仲裁制度を国際的な仲裁基準により近づけることを目的としている。
中国仲裁法の改正は、特に国際仲裁に関して、国際基準の採用を目指している。重要な変更点のひとつは、第81条に見られ、ここでは「仲裁地」という概念が明確に認められている。従来の中国法では、仲裁地と仲裁機関の所在地が区別されておらず、外国関係の紛争において混乱を生じさせていた。今回の改正により、国際的紛争において当事者は仲裁の「仲裁地」を明確に指定できるようになった。
→本文は英語で提供しています。
Amendments to the English Arbitration Act and China Arbitration Law in 2025
クイン・エマニュエル・アークハート・サリバン
外国法共同事業法律事務所
東京オフィス代表 ライアン・ゴールドスティン
この件につきましてのお問い合わせ先
マーケティング・ディレクター 外川智恵(とがわちえ)
chietogawa@quinnemanuel.com




